これまで試験的に導入されてきた自動採点システムですが、ここしばらく続いている教員不足の事態を受けて本格的に教育の現場に投入されることとなりました。自動採点システムを取り入れることによって、まず採点作業にあたる教員の負担が大幅に減ることになります。試験をするにあたっては、問題作りから始まって採点から平均点の集計まで、さまざまな作業を経ながら行っていきます。これをすべて手作業でこなした場合、数時間から一日以上かかる可能性もあります。

一つの作業にそれだけ費やしてしまうと、他の業務に多大な影響が出かねません。自動採点システムを導入することによって、こうした採点に関わる面倒な仕事を簡単にすることができます。たとえばスキャニングしてパソコンに取り込んだ試験用紙は、各設問ごとに自動的に分けられて表示されます。採点者はそれを一問ごとにまとめて採点することができるので、これまでよりずっと早く仕事を終わらせることができるようになります。

さらに採点が終ればシステムが自動で集計や保存を行ってくれるので、これまでのように平均点を手作業で計算していく手間が省くことが可能です。保存したテスト結果の内容は、クラウドやパソコンに保存していつでも取り出すことができます。採点者はそれを使って再試験の問題を作成したり、分析してこれからの生徒の指導に役立てることもできます。試験問題の作成だけでなく先を見据えた対策や指導にも使えるので、自動採点システムは教育の現場でおおいに活躍してくれるはずです。